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国際交流基金アジアセンターは国の枠を超えて、
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リティ・パン監督 上映&講演

日本

国際交流基金アジアセンターは、『消えた画 クメール・ルージュの真実』などドキュメンタリー映画を中心に国際的に高い評価を受けている巨匠であり、カンボジアに関する視聴覚資料を収集・公開する「ボパナ視聴覚リソースセンター」の代表でもある、リティ・パン監督を招へいし、代表作『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』の上映および講演を東京と京都の2会場にて開催します。

本作は、監督の母国カンボジアのかつての政治犯収容所「S21」を舞台に、クメール・ルージュの大虐殺の真実を当事者の証言をもとに紐解くドキュメンタリー作品で、2003年カンヌ国際映画祭<ある視点>部門で上映されたほか、多くの映画賞を受賞しました。

映画上映後は、京都会場では、カンボジアの地域事情に詳しい京都大学東南アジア研究所 小林知准教授を交え、パン監督が追究する「ドキュメンタリー映画がもつ社会的意義」をテーマに講演を開催。また、東京会場では、日本映画大学 土田環准教授をモデレーターに、カンボジアなど紛争地での人道支援活動の経験をもつ同大学 熊岡路矢教授を迎え、パン監督との対談を行います。

リティ・パン*

リティ・パンさんの写真
©Bophana Center / VANN CHAN NARONG

映画監督、ボパナ視聴覚リソースセンター代表1964生まれ。1988年にフランス・高等映画学院(IDHEC)を卒業後、現在までにドキュメンタリー・フィクションを問わず、20本以上の映画を製作。カンヌ国際映画祭のある視点部門グランプリ受賞作『消えた画 クメール・ルージュの真実』等、ドキュメンタリー映画を中心に国際的に高い評価を受けている。映画製作の傍ら、カンボジアの視聴覚資料を収集・公開する「ボパナ視聴覚リソースセンター」をカンボジアの文化・芸術省等と連携し2006年に設立し代表を務めるほか、「カンボジア・フィルム・コミッション」を設立するなど、カンボジアの映像分野の牽引役として精力的に活動している。
※日本では「リティ・パニュ」と表記されることもありますが、ご本人の希望で上記の通りの表記としています。

イベント概要

京都

日時 2015年6月9日(火曜日)14時30分開場、15時開演
会場 京都大学東南アジア研究所 稲盛財団記念館3階大会議室
アクセス http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/access/
プログラム 15時から16時50分 上映『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』(101分)
17時10分から18時30分 講演『ドキュメンタリー映画が持つ社会的意義―虐殺の記憶を映画はどう描き、どのように伝えるのか』/質疑応答
講演:リティ・パン(映画監督)
モデレーター:小林知(京都大学東南アジア研究所)
※日仏逐次通訳あり。
参加費 無料
主催 国際交流基金アジアセンター、京都大学東南アジア研究所
後援 山形国際ドキュメンタリー映画祭
協力 ボパナ視聴覚リソースセンター
問い合わせ先 直井 naoiriyo[at]gmail.com / 速水 yhayami[at]cseas.kyoto-u.ac.jp
リンク 詳細は以下のリンクをご参照ください。
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/event/20150609-2/

東京

日時 2015年6月11日(木曜日)17時30分開場、18時開演
会場 国際交流基金 JFICホール「さくら」
アクセス https://www.jpf.go.jp/j/access/map.html
プログラム 18時から19時50分 上映『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』(101分)
20時から21時 対談「平和構築における文化芸術の役割:自分の声を探すための記憶の重要性」
対談:リティ・パン(映画監督)、熊岡路矢(日本映画大学)
モデレーター:土田環(日本映画大学)
※日仏逐次通訳あり。
参加費 無料(定員:100名)※事前予約優先
申込方法 恐れ入りますが、事前予約は定員に達しましたので締め切りました。ご予約の方優先となりますが、当日空席があればご予約のない方の当日参加も可能です。(6月5日 18時更新)
主催 国際交流基金アジアセンター、日本映画大学
後援 山形国際ドキュメンタリー映画祭
協力 ボパナ視聴覚リソースセンター、科学研究費補助金/基盤研究(B)「一次資料と史的考察により諸学を融合する人文科学としての東アジア映画学の構築」(課題番号15H03180)
問い合わせ先 国際交流基金アジアセンター 文化事業チーム(担当:大角、西川)
TEL:03-5369-6025

<上映作品>

『S21クメール・ルージュの虐殺者たち』 S21, the Khmer Rouge Killing Machine
2002年/フランス/カラー/DVカム/101 分/日本語・英語字幕

かつての政治犯収容所「S21」。クメール・ルージュの大虐殺による加害者と被害者をその場所に集め、非人間的で過酷な日々を再現していく。証言で明らかになる真実の数々、対峙する2人のやりとりの迫真性が25年という時を越える。カンボジア生まれである監督の、故国への想いが静かに脈打つ。

作品詳細
http://www.yidff.jp/2003/cat015/03c027.html

登壇者プロフィール

<京都会場>

小林知
京都大学東南アジア研究所准教授。カンボジアを主な対象として、文化人類学・社会学を手法とした地域研究を行う。研究テーマは、東南アジア大陸部における宗教と地域の時空間分析、カンボジア農村における生業変容の時空間分析、ポル・ポト時代以後のカンボジアにおける公共圏の形成。

<東京会場>

熊岡路矢
日本映画大学教授。1980年カンボジア難民救援活動および日本国際ボランティアセンター(JVC)創設に参加後、世界各国の紛争地で人道支援活動に従事。国連難民高等弁務官(UNHCR)、JVC 代表、東京大学大学院客員教授等を経て、現職。著書に『カンボジア最前線』(岩波新書)、『戦争の現場で考えた空爆、占領、難民』(彩流社)。

土田環
日本映画大学准教授。立教大学ほか非常勤講師。学生時代より内外の映画祭や企画上映、撮影現場に携わる。編著書に『ペドロ・コスタ 世界へのまなざし』(せんだいメディアテーク)、『嘘の色、本当の色―脚本家荒井晴彦の仕事』(川崎市民ミュージアム)、『こども映画教室のすすめ』(春秋社)など。