ASIA center | JAPAN FOUNDATION

国際交流基金アジアセンターは、アジアの人々の間に共感や
共生の心を育むため、様々な分野で文化交流事業を実施しています。

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東南アジアとのサッカー交流

アジアのサッカーをともに強くしてゆく

スポーツには、人と人の心をつなぐ力があります。スポーツには新たな出会いを生む可能性があり、言葉が通じなくても国際交流のきっかけを生み出すことができます。

サッカーは世界中で約2億6,500万人(注1)がプレーしている、大変人気のあるスポーツです。ASEANの国々においても、サッカーは最も人気のあるスポーツであり(注2)、今日も都市の広場や公園、また著しい勢いで新設されるサッカーピッチで多くの人々が年齢を超えてサッカーに興じる姿を目にすることができます。

注1:FIFA:265 Million Playing Football
https://www.fifa.com/mm/document/fifafacts/bcoffsurv/emaga_9384_10704.pdf

注2:博報堂:Global Habit アジア15都市生活者の好きなスポーツ、スポーツイベント
https://www.nikkei.com/article/DGXNASGM22022_S4A220C1NN1000/

ASIAN-ELEVEN プノンペン市街でサッカーに興じる人々
Photo: Kisshomaru Shimamura
プノンペン市街でサッカーに興じる人々

ASEAN(東南アジア諸国連合)は10ヶ国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)で構成され、ほぼ全ての国において安定した成長が見られます(注3)。人びとに豊かさが広まるとともに、文化やスポーツへの関心が高まってきています。

注3:外務省 ASEANに関する諸統計
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000127169.pdf

ASIAN-ELEVEN ベトナム市街地
Photo: Kisshomaru Shimamura
ベトナム市街地

「アジアが強くなるために、ともに何ができるだろうか?」

この可能性に挑戦すべく、独立行政法人国際交流基金アジアセンター、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)は、2014年より、国際交流事業サッカー交流事業を進めています。

サッカー交流事業では、ASEAN各国が手を取り合い、サッカーを通じてともに良きライバル、良き友人としての関係を育みながら、日本のサッカー界が積み上げてきた知識・経験をASEAN各国の人たちと共有し、ともにレベルアップした「アジアのサッカー」を創り上げていくことを目指します。

日本サッカーでは、ワールドカップアジア予選敗退という苦難の時代が続いたあと、1998年の悲願の本大会初出場を経て、強いサッカーを育て、またサッカーの魅力を人びとの心に届けるための、多くの努力を重ねてきました。日本のプロリーグであるJリーグも開幕して25年を迎えます。2018年現在までの成長と発展の軌跡は、同じようにサッカーの発展を目指す東南アジアの国にとり、示唆に富むものであると言えるでしょう。

プロジェクト

独立行政法人国際交流基金、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)は、2014年11月に三者による連携・協力のための覚書を締結しました。この覚書に基づいてサッカー交流事業を立ち上げ主にASEAN各国と日本の間におけるサッカー人材の育成およびサッカーを通じた市民青少年の相互理解の促進を目的として、以下のプロジェクトに取り組んできました。
日本サッカーがこれまで学び発展してきた経験を共有し、アジアサッカーの更なる発展を目指してゆきます。

ASIAN-ELEVEN 三者協定締結時
三者協定締結時

三者連携時のプレスリリース

協力内容
1.人材(注4)の育成および人材間のネットワーク構築
2.サッカーレベルの向上に資するソフトインフラ(仕組み、制度等)の整備
3.市⺠同⼠、⻘少年同⼠の相互理解に資する事業

注4:人材とは、選⼿、コーチ、審判、マネジメント関係者等を指します

事業紹介

  • 各国にて実施する事業
    • 1.長期指導者(実務者)派遣
    • 2.短期指導者派遣
  • 日本にて実施する事業
    • 3.選手招へい
    • 4.指導者招へい
    • 5.リーグ関係者招へい

ASEAN各国にて実施する事業

  • 1.長期指導者(実務者)派遣
    選手、指導者、ナショナルトレーニングセンター、リーグが成長・発展する仕組みづくりへの貢献を目指します。
    日本から派遣された指導者・スタッフが1つの国に1年以上滞在し、現地の若手選手・指導者と向き合いながら、その国のサッカーレベルの向上を図っています。現在までに、カンボジアのサッカー強化・指導者養成・ユース育成等の各種施策を主導するテクニカル・ダイレクター(技術委員長)、ミャンマーのナショナルトレーニングセンターでプレーする選手を指導する監督、そしてブルネイのU-19代表の監督として、それぞれ現地に滞在しながら指導を行っています。

    ASIAN-ELEVEN カンボジアサッカー連盟の小原氏 カンボジアサッカー連盟にて
    カンボジアサッカー連盟の小原氏 カンボジアサッカー連盟にて

    事業例

    • ブルネイ
      U-19代表監督派遣
      活動報告
    • カンボジア
      テクニカル・ダイレクター(技術委員長)派遣
      活動報告
    • ミャンマー
      ナショナルアカデミー監督派遣
      活動報告
  • 2.短期指導者派遣
    選手、指導者が日本の指導者から短期集中で学び、ともにレベルアップを図ります。
    一週間以内の期間で、ASEAN10か国に対してJリーグクラブの指導者を毎年1回もしくは2回派遣し、選手の育成に加えて、現地でのサッカー関係者とのネットワーキングを行っています。指導者を派遣する日本の各クラブチーム、また指導者自身の成長、サッカーを通じた国際貢献、地元の国際化への貢献(地域貢献)といったことにも繋がり、多くのメリットが見込まれています。

    ↓クリックして拡大

    ASEAN各サッカークラブとJリーグクラブの連携一覧
    ASEAN各国担当クラブ一覧
    ASIAN-ELEVEN カンボジアで指導を行うギラヴァンツ北九州
    カンボジアで指導を行うギラヴァンツ北九州

日本にて実施する事業

    • 3.選手招へい
      選手が日本サッカーを集中的に学び、レベルアップを図ります。また、日本を知るきっかけにもつながります。
      インドネシア、ラオス、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムより選手を日本に招き、選手たちは一週間から一カ月の間、Jリーグのクラブにて同年代のユース選手と一緒に日本のコーチから指導を受けながら練習をします。練習や日常で日本人と接し、文化に触れることで、日本サッカー、そして日本や自国の文化について理解を深めていきます。

      ASIAN-ELEVEN ラオスから大宮アルディージャの練習に参加した選手
      ラオスから大宮アルディージャの練習に参加した選手
    • 4.指導者招へい
      ASEAN各国の指導者が研修と活発な意見交換の場を得てレベルアップする機会を作ります。
      国としてサッカーを強くしてくためには、選手を育てる指導者の養成が重要です。日本サッカー協会の選手育成方法をASEAN各国のサッカー協会・連盟、プロリーグ組織に活かすために、日本にASEANの指導者を招待し、日本人専門家との活発な意見交換の場を作っています。
    • 活動報告
      http://www.jfa.jp/social_action_programme/news/00015302/
    • 5.リーグ関係者招へい
      ASEAN各国のリーグが発展・強化するためのノウハウ共有の場を提供します。
      選手や指導者が強くなり、プロリーグが発展する仕組みを作るために、各国のプロリーグ関係者向けの研修にも取り組んでいます。日本またASEAN各国のリーグ関係者のための活発な意見交換の場を作ります。

3年間のまとめ

日本と東南アジアが協力するアジアのサッカー交流は始まったばかりですが、約3年間の取組みの中で下記のことが明らかになりました。

1.日本サッカーのASEAN各国での需要は高く、その「仕組み」はASEAN各国のサッカー強化に役立つ。

2.サッカーを通じてASEAN各国の選手、指導者、関係者の価値あるネットワークを作ることができる。

1については、日本サッカー仕組みの東南アジアのサッカー強化に役立つ部分と、現地のニーズに合わせて現地化するべき部分をより明確に把握していく必要があります。また、2に関しては、より有効なネットワークづくりのありかたを明らかにし、より良いネットワーク構築を行っていくことが大切です。

「アジアサッカーの強化」と「サッカーを通した日本と東南アジアの人材交流・育成」をさらに効果的に進めていくために、今まで以上に多くの人を巻き込みながら、より多くの東南アジアの人々の心を掴むであろうサッカーを通じて、お互いを高め合い、交流を深める活動を今後も続けていきます。

ASIAN-ELEVEN プノンペン郊外の学校の校庭でサッカーを練習する子供
Photo: Kisshomaru Shimamura
プノンペン郊外の学校の校庭でサッカーを練習する子供