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派遣前研修について

研修の概要

“日本語パートナーズ”はASEAN諸国へ赴き、現地の主に中等教育機関の日本語授業でアシスタントとして活動します。さらに、現地の人々と交流し、日本の魅力をたくさん知ってもらい、日本とASEAN諸国の友好関係につなげていくことも期待されています。そのため、日本語教授法のみならず、現地の文化や教育制度、日本とその国との関係、異国での暮らし方や身の守り方等に対する幅広い知識が必要となります。

年齢も経歴もさまざまな“日本語パートナーズ”たちが、現地で活動する際に必要となる知識を効率的に習得するため、約1カ月間の特別な研修プログラムを用意しました。研修の主な目的は次の3点です。

1.事業の趣旨を理解し、"日本語パートナーズ" としての心構えを身につける

2.派遣先で安全に生活するための安全管理、健康管理の知識と技術を身につける

3."日本語パートナーズ" としての活動に必要な知識と技術を身につける

"日本語パートナーズ" が渡航する前に行われる派遣前研修は、国際交流基金の研修センターにて実施されます。講師陣は、国際交流基金の日本語教育専門員、ネイティブスピーカーである現地語教師のほか、大学教授や医師等、高度な知識を持つ専門家たちです。

▲ 関西国際センター。手前が研修施設、奥の高い棟が宿泊施設です

現地語研修

現地の人々と円滑にコミュニケーションをとるために、現地語研修には特に力を入れています。午前中は少人数制の授業で、集中して現地語を学びます。

▲ ネイティブスピーカーの講師による現地語研修の様子です
▲ タイ語の授業風景:寺院を訪れた際のマナーなども学びます

日本語教授法の研修も多角的に実施されます。日本語に慣れていない現地の人々が無理なく理解できる授業にするためには、やはり工夫が必要です。研修では、易しい言葉を使った話し方・聞き方を学び、授業形態に応じた教え方や、現地で使用されている教材の研究などを行います。模擬授業や発表をする場も設けられ、コミュニケーションをとりながら授業を進める技術なども実践的に学べるようになっています。

また、海外で現地の人々と交流するには、日本を知っているだけでなく、その国と日本との関係も知っておく必要があります。“日本語パートナーズ”は、日本の伝統文化について調べたり、東南アジアで人気がある日本のポップカルチャーについて講義を受けたり、日本とその国の関係や歴史を学んだりします。同時に、“日本語パートナーズ”派遣事業が両国関係に対して持つ意味も学び、心構えと責任感を身につけます。

▲ 文化交流について多方面から考える研修となっています

海外で心身を健康に保つために

海外での活動では心身の健康を維持することも大切です。現地でかかりやすい病気や予防法、ストレスマネジメントの講義もカリキュラムに組み込まれています。希望者は個別相談もでき、年齢や個人の不安に応じた内容となっています。


“日本語パートナーズ”同士の絆が深まる研修生活

研修期間中、食事はセンター内の食堂が利用できるほか、キッチンスペースを借りて自炊することもでき、休日を利用して“日本語パートナーズ”が一緒になって料理する姿も見られます。宿泊棟には、世界各地から短期長期での研修参加者が滞在しているため、研修中から早くも国際交流の花が咲くこともあります。また、1カ月という長い期間を一緒に過ごすことによって、“日本語パートナーズ”同士の連帯感も生まれています。

▲ 食堂でランチをとる“日本語パートナーズ”たち

密着取材:日本事情・日本文化紹介

研修終盤に行われた日本事情・日本文化紹介を取材しました。この研修は、日本文化について発表するもので、派遣先の学校が高校や大学であることから、現地の若者に興味を持ってもらえるような内容が求められます。グループワークは、数名ずつのグループに分かれて開始され、以下の2点を常に意識するよう指示が出されます。現地における文化交流には欠かせない視点です。


発表評価のポイント

・現地の高校生が理解できるか? 興味を持って楽しめるか?

・「双方向型」「体験型」であるか?

▲ 講師の先生のアドバイスを受けながら、何をテーマにするのかを考えます
▲ 限られた時間の中で最高のアウトプットを出すために知恵を絞ります

グループごとに設定したテーマは、「日本のお弁当について」「日本の高校生の制服について」「書道について」「日本の若者の恋愛事情について」等さまざまです。発表する内容が具体的にイメージできるようにするため、小道具を作ったり演技の練習をしたりと、各グループで意見を出し合い、効果的なものとなるように工夫を凝らしていきます。

▲ このグループはお弁当をイメージしやすいように、お弁当の具材を作成しています
▲ わかりやすいように写真やイラストを使用して日本の四季と行事について説明します

本番発表は、会場の5~6カ所で同時に行われました。他のグループの内容と同時並行で比較され、発表する際の態度や見せ方が魅力的であるか等、内容を含めて総合的に判断されるようになっています。

▲ オープニングでこの研修の目的を再確認します
▲ 恋人と一緒に訪れる場所について説明しています

“日本語パートナーズ”の仲間たちだけでなく、世界各地から日本語学習のために滞在していた学生の方も聞き役になってくれました。

▲ 海外の学生さんから日本の幽霊について質問されました
▲ 箸の持ち方を説明した後、実際に体験してもらいます
▲ 日本のお弁当作りを体験しています

発表終了後は、聞き役になっていた人のコメントを読んで、良かったところ、改善すべきところを振り返ります。

▲ コメントが書かれた付箋を確認し、改善点などを考えています

講師の先生からは、現地の活動を意識した視点から、指摘やアドバイスを受けることができました。

▲ 講師の先生のアドバイスや指摘をみんなで共有します

研修終了後の“日本語パートナーズ”の様子です。達成感と自信、そして仲間同士の連帯を感じることができます。

▲ 研修を通じて“日本語パートナーズ”の連帯も強まりました
▲ 達成感と自信に満ちあふれた笑顔の“日本語パートナーズ”

アジアと日本の架け橋となる人材を

実は、ASEAN諸国における日本語学習者は決して少なくありません。しかし、「日本人に会う機会がない」「日本文化に触れることがない」ということが原因となり、日本や日本文化に対する興味が維持できず、日本語を勉強し続けることが難しいという状況があります。

このような状況の中、“日本語パートナーズ”にはアジアと日本の架け橋となる人材となることが期待されています。現地の日本語教師のサポートをしながら、日本に対する理解を深めるための交流を行い、さらに交流を通じてその国や文化の理解を深めます。当研修は、“日本語パートナーズ”が知識と技術を身につけるための重要なプロセスと位置付けられています。

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