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はじめての日本の友達へ、1通の手紙にこめる思い

ジャカルタ国立第40高校の2年生約30名が、日本の中学生に向けて手紙を書きました。

授業で「日本人とペンフレンドになりませんか」と問いかけたところ、生徒はみんな一斉に「なりたい!」と答えてくれました。一人一人がまだ見ぬ日本の友達に向け、今まで習った日本語に写真や絵を添えてすてきな手紙を書きあげました。

インドネシアは世界で2番目に日本語学習者が多い国です。その数は87万人以上に上ります。ですがそのうちほとんどの学習者が、せっかく学校で勉強しても一生日本語を使うチャンスのないまま終わってしまう残念な状況にあります。クラスで「今まで日本語パートナーズ以外の日本人と話したことがある人はいますか」と聞いてみたところ、あると答えた生徒は一人もいませんでした。

「どんな気持ちで手紙を書きましたか。」と聞くと、高校2年生のフェレンさんは「私は習った日本語を教室の中だけではなく実際に使ってみたかった。だから日本の生徒に手紙を書けるのは本当にうれしいです。」と言いました。「日本の生徒とお互いの国についてたくさんシェアしてみたいです。」フェレンさんは日本語でジャカルタの名物を紹介しようと一生懸命手紙を書いていました。

私の派遣期間は残りわずかで、今回のペンフレンド企画が私の最後の授業となりました。私は今でも、中学生の頃初めて外国人のペンフレンドとやり取りしたときのうれしさと胸の高鳴りを覚えています。行ったことのない国なのに、そこに自分の友達がいると思うだけでとても身近で大切な国に思えました。そんな気持ちを生徒にも感じてもらえたらと思うのです。生徒たちは初めての日本の友達とどんなことを語り合うのでしょうか。私は間もなくこの学校を去りますが、その後もペンフレンドが日本とインドネシアの交流の小さな芽となり、やがて二つの国を結ぶ温かい心の絆へつながっていったらと願ってやみません。

手紙を書く生徒の写真
教科書で習った表現を見ながら、手紙の練習をします。
 
生徒が描いた手紙の写真
紙の両面に目一杯日本語を書きました。
Writer
インドネシア ジャカルタ
西前 佳奈さん

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