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教室に咲いた もんきりの桜

あっという間に7ヶ月が経ち、最後の授業の日がやってきてしまいました。
日本では少しずつ暖かくなり、あちらこちらで花が咲き始める時期です。インドネシアでお花見をするのが夢だった私は、ジョグジャカルタ国立第7高校の生徒と一緒に「もんきりあそび」で桜の花を作りました。

「もんきりあそび」とは、江戸時代に庶民の間で流行った切り絵遊びです。今では、誰もが持つことができる家紋ですが、当時は身分の高い人しか家紋を持っていませんでした。そんな家紋に憧れた江戸っ子たちは、家紋の形の型を作り、切り絵にして楽しんでいたそうです。

八重梅と笹の葉の家紋の切り絵

作り方はとってもシンプル。紙を折って、型通りに切るだけ!
型さえあれば、インドネシアの高校生だってあっと言う間に日本の伝統的な文様を作ることができます。

まず折り紙を折ります。

型をあてます。

型に沿ってはさみで切ります。

折り紙を折って、はさみでちょきちょき。いつもにぎやかな生徒たちもこのときばかりは集中していました。

そして、折り紙を開くと桜の花のできあがり!

どんな形ができるのかわかっていても、折り紙を開いた瞬間ににこっと笑顔がこぼれます。

できあがった桜の花を教室の壁にぺたぺた貼りました。

「右!右!」「こっちが足りないよ」と声を掛け合いながら、少しずつ桜の花が咲いていきました。

お花見に欠かせないものと言えばおいしい食べ物!
桜の花を貼った後、福岡県の太宰府天満宮の名物「梅ヶ枝餅」をみんなで作りました。

インドネシアにも餅のお菓子がたくさんあります。今回はインドネシアのもち米粉でもちを作り、あんこを包んでフライパンで焼きました。
インドネシアではほとんど食べることのないあんこ。苦手な子もいましたが、「おいしい!」とおかわりをしている生徒もいました。
満開の桜の前で1(サトゥ)・2(ドゥア)・3(ティガ) パシャ!

私が日本へ帰国した後も、生徒がテレビや本、インターネットで桜や家紋を見てふとこの日のことを思い出したり、さらに日本に興味を持つきっかけになったりすれば嬉しい限りです。

そして、いつか日本で満開の桜を一緒に眺める、そんな日が訪れますように。
Sampai ketumu lagi!(またあいましょう!)

Writer
インドネシア ジョグジャカルタ
村田 真知子さん

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