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経験者に聞く

60代での果敢なチャレンジで自らつかんだ新たなチャンス - インドネシア4期 島田富子さんインタビュー

インドネシア
島田 富子さん

日本語パートナーズの経験を絶対に生かそうと、帰国後すぐに行動

――派遣後の活動について聞かせてください。日本語パートナーズに参加するにあたり、教員のお仕事を辞めたとのことですが。

島田 :派遣前に在職していた専門学校からの依頼で、帰国後に職場復帰しました。でも私は、日本語パートナーズの経験を絶対に生かしたいという気持ちが強くて。実は以前から、EPA(経済連携協定)に基づく外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れ事業に関心があり、できることなら関わりたいと思っていました。日本語パートナーズの派遣期間中に現地で、EPAで日本に行く予定の看護師候補者を対象にした日本語の事前研修を見学する機会に恵まれたこともあって、日本で国家資格の取得を目指して頑張っている外国人看護師候補者の日本語学習をサポートしたいという思いがますます強くなっていたんです。

――帰国後は、日本語パートナーズで日本語教育に携わった経験と看護師としてのキャリア、その両方を生かして活動することを望んでいたわけですね?

島田 :そうです。日本語学習の指導ができて看護の専門知識も教えられる人材は決して多くはないので、私が、海外から日本に来る看護師候補者たちの力になれたらと。インドネシアに滞在している時から、そう思っていました。それで3月に帰国してすぐに情報収集を始めて、5月から活動の場を求めて動き出したんです。

――日本語パートナーズの活動を終え、2か月後にはもう行動開始ですか!

島田 :時間がもったいなくて、しばらくゆっくりしようなんて気持ちは微塵もなかったですね(笑)。外国から来る看護師・介護福祉士の国家資格対策教育を支援している一般社団法人の情報を派遣前にインターネットで調べていたので、帰国するとすぐに日本語教師の募集があるか問い合わせてみました。幸運にも面接を受けることになり、日本語教師として採用されることが決まったんです。さらに、インドネシア人技能実習生の受け入れをしている公益社団法人を友人が紹介してくれて、その団体でも日本語教師として登録することになりました。

――インドネシア人技能実習生の地域指導員、インドネシア人看護師候補者の日本語教師、それぞれの活動について聞かせてください。

島田 :技能実習生の地域指導員としての仕事は、受け入れ企業を訪問して実習生に10か月ほど日本語を教えることが中心になります。さらに彼らが帰国するまでの間、生活やメンタル面の相談を受けてサポートもする。今、私が担当している板金工場と食品工場の実習生は、今度、日本語能力試験のN3(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できるレベル)に挑戦します。

インドネシア人看護師候補者は病院に勤務しながら国家試験の合格を目指して研修するんですが、私は彼らが働いている病院に行って日本語と看護師国家試験の対策を教えます。今年の看護師国家試験を受ける人たちとは、親交を深めながら勉強を進めることができました。それはひとえに、日本語パートナーズの経験があればこそ。私はインドネシアの若い人たちの学ぶ姿勢を理解しているつもりですし、現地でテレビを見ていたから番組や俳優についての知識も多少はあります。インドネシアの看護師候補者たちも打ち解けやすかったんじゃないでしょうか。

日本のインドネシア人看護師候補者と島田さんの写真
インドネシア人の看護師候補者が勤務する病院に出向き、日本語を教えている。

――インドネシアでの高校生や街の人々との交流、生活体験が、見事なまでに生かされているという感じですね。

島田 :日本語パートナーズに応募した時には、まさかこういう展開が待っているとは想像もしませんでした。参加できたからこそ、今の活動があるんです。

――日本語パートナーズにチャレンジし、新しいチャンスをつかんだ島田さんから同じシニア世代に、背中を押す一言をぜひ!

島田 :新しい自分を探してみてはどうでしょうか。年齢に関係なく、チャレンジ精神さえあれば、自分の知らない自分と出会うチャンスはきっと訪れます。挑戦してみたいという気持ちがあるなら、「今しかない」と自分で自分をプッシュすることですね。

インタビューを終えた島田さんの写真

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