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国際交流基金アジアセンターは、アジアの人々の間に共感や
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『サタンジャワ』 サイレント映画+立体音響コンサート/響きあうアジア2019

日本

Photo by Erik Wirasakti

ガリン・ヌグロホ×森永泰弘×コムアイ モノクロの神秘世界に漂うジャワ島のサタンが、立体音響のなかで浮かび上がる

「響きあうアジア2019」プログラムの一つとして、国際交流基金アジアセンターと公益財団法人ユニジャパンの共催で、映画『サタンジャワ』の立体音響による一日限りのライブコンサート上映を行います。

『サタンジャワ』とは、ガリン・ヌグロホ監督による「エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)」のコンセプトの元、生演奏付きで上映するために作られたサイレント映画です。2017年2月のオーストラリア・メルボルンでの海外初公演を皮切りに、シンガポール、アムステルダム、ベルリンといった世界各都市で、その地の楽団とのコラボレーションによる公演を成功させてきました。いよいよこの夏、この日本公演のために全編新しく制作された音楽・音響と融合させ、サウンドデザイナー・森永泰弘と、「水曜日のカンパネラ」として個性的かつ実験的な音楽活動を展開するコムアイとの共演により、立体音響コンサート版を初披露します。

↓クリックして拡大[PDF:2.9MB]

『サタンジャワ』サイレント映画+立体音響コンサートのチラシ

イベント詳細

日時 2019年7月2日(火曜日) 14時 開演/19時 開演 (2回公演、各回30分前開場)
※ポストパフォーマンストーク有
上映作品 『サタンジャワ』SETAN JAWA/2016年/70分/モノクロ/サイレント
映画監督 ガリン・ヌグロホ
音楽・音響
デザイン
森永泰弘
舞台出演 コムアイ(水曜日のカンパネラ)、日本・インドネシア特別編成音楽アンサンブルほか
会場

有楽町朝日ホール アクセス
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン11F Googlemap

JR有楽町駅中央口/東京メトロ有楽町駅D7出口/東京メトロ銀座駅(丸ノ内線・銀座線・日比谷線)C4出口 徒歩2分

チケット発売日 4月13日(土曜日)10時発売
チケット取扱い

チケットぴあ(Pコード:148522)
http://t.pia.jp
TEL:0570-02-9999

e+(イープラス)
https://eplus.jp

Peatix(ピーティックス)
https://setanjawa.peatix.com/

※未就学児のお子様の同伴、入場はご遠慮ください。
※やむを得ない事情により、プログラムや出演者が一部変更になる場合がございます。
※車イス等でお越しの方は事前にTel. 03-6804-7490(オカムラ&カンパニー)までご連絡ください。

料金 前売一般:3,000円 当日一般:3,500円 25歳以下:2,000円(当日要証明書)(税込)
主催 国際交流基金アジアセンター
共催 公益財団法人ユニジャパン
後援 駐日インドネシア大使館
音楽・音響製作 concrete
制作 株式会社オカムラ&カンパニー
問合せ オカムラ&カンパニー内 サタンジャワ事務局
TEL: 03-6804-7490 Email:contact@setanjawa.jp

映画『サタンジャワ』クレジット

映画製作 Garin Nugroho Workshop, Turning World
共同製作 AsiaTOPA - Arts Centre Melbourne, Melbourne Symphony Orchestra, Esplanade Theatres on the Bay, Singapore

プロフィール

【監督】ガリン・ヌグロホ Garin Nugroho

ガリン・ヌグロホ監督の写真
(C)佐藤基

1961年、インドネシア、ジョグジャカルタ生まれ。90年代インドネシア映画新世代のパイオニアとして その名が知られる。監督作はカンヌ、ヴェネチア、ベルリンをはじめとする数多くの映画祭で上映され、多数の映画賞に輝いた。映画評論家、ドキュメンタリー監督として映画業界に入りインドネシアの社会問題、文化、政治をテーマに選んできた。映画以外にも演劇や美術インスタレーションも手がけるほか、2005年にはジョグジャNETPACアジアン映画祭を創設した。最新作『Memories of My Body』 は2018年ヴェネチア映画祭でプレミア上映された。

ガリン・ヌグロホ――挑戦するシネアスト、飽くなきインスピレーションに導かれて

【音楽・音響デザイン】森永泰弘 Yasuhiro Morinaga

森永氏の写真
(C)Takashi Arai

東京藝術大学大学院を経て渡仏。帰国後は芸術・音楽人類学的な視座から世界各地をフィールドワークし、楽器や歌の初源、儀礼や祭祀のサウンドスケープ、都市や集落の環境音をフィールドレコーティングして音源や作品を発表している。また、映画・舞台芸術・展示作品等のサウンドデザインや音楽ディレクションを中心に、企業やアーティストとコラボレーションを行うconcreteを設立し、国内外で活動している。これまで世界三大映画祭(カンヌ国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭、ベルリン国際映画祭) で自身が関わった作品等が発表されている。

www.the-concrete.org

【舞台出演】コムアイ KOM_I

コムアイ KOM_I氏の写真

アーティスト。1992年生まれ、神奈川育ち。
ホームパーティで勧誘を受け歌い始める。
「水曜日のカンパネラ」のボーカルとして、国内だけでなく世界中のフェスに出演、ツアーを廻る。その土地や人々と呼応して創り上げるライブパフォーマンスは必見。好きな音楽は民族音楽とテクノ。好きな食べ物は南インド料理と果物味のガム。音楽活動の他にも、モデルや役者など様々なジャンルで活躍。2019年4月3日、屋久島とのコラボレーションをもとに制作した新EP「YAKUSHIMA TREASURE」をリリース。

www.wed-camp.com

メッセージ

『サタンジャワ』――ヌグロホ芸術の集大成にして新たなチャレンジ

石坂健治(日本映画大学教授/東京国際映画祭プログラミングディレクター)

映画監督のなかにはジャンルを横断・越境して創作するタイプのアーティストたちが存在する。アジアに限れば、アピチャッポン・ウィーラセタクン、キドラット・タヒミック、ツァイ・ミンリャンらは、映画と美術・演劇といった隣接分野を自在に往還して作品を生み出す。最近のアピチャッポンなら劇場空間と光を使った『フィーバー・ルーム』が印象に残る。
インドネシア映画界を牽引するガリン・ヌグロホもそうした系譜に連なる一人だ。1961年ジョグジャカルタ生まれのヌグロホは、東京国際映画祭に10回を超える入選を果たし、ストリート・チルドレンを描いた『枕の上の葉』(98)が劇場公開されるなど、日本との縁が深い作家である。スハルト独裁体制とその終焉後のインドネシア社会を見据える一方、早くからジャンル横断的な表現を得意としてきた。新婚夫婦の諍いと融和を綴ったデビュー作『一切れのパンの愛』(91)や、伝統舞踊の師匠と弟子の禁断の恋に踏み込んだ『そして月も踊る』(95)では、演劇的に様式化された演技やセリフ回し、詩の朗読や踊りが劇中に組み込まれたが、やがて全篇“ガムラン・オペラ”といった趣の大作『オペラジャワ』(06)へと発展し、近作『めくるめく愛の詩』(15)には1970年代の流行歌がダンスを伴って効果的に挿入され、清々しい歌謡映画となっている。
2016年の初演以来、豪州や欧州での公演に続いていよいよ日本上陸の『サタンジャワ』 は、軽やかにジャンルを越境するヌグロホ芸術の集大成にして新たなチャレンジともいえる注目作だ。ジャワ島の神話世界を描くモノクロ・サイレントの映像をベースに、上映=上演される国のクリエーターとタッグを組み、そのつど一期一会の劇伴を生演奏と音響設計で作りあげるという画期的なコンセプトの本作は、映像とサウンドが積算され、圧倒的な迫力で劇場全体を包み込むだろう。気鋭のサウンドデザイナー・森永泰弘が創りあげる音響空間にも期待が高まる。

魂の宿る映像へ

ガリン・ヌグロホ(映画監督)

『サタンジャワ』は、私にとって初めてのサイレント映画であり、2つの事柄から着想を得ています。1つは、インドネシアの伝統的な影絵芝居ワヤン・クリ。通常ガムラン演奏とともに上演されるもので、あたかも無声映画にガムラン・オーケストラの生演奏がついているようにも見えます。2つめは、ドイツ表現主義の巨匠F・W・ムルナウ監督の『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922)です。サイレントは、想像が無限に広がるものであり、禅に通じるとも感じます。極めてシンプルなモノクロの世界は、私たちの想像力を働かせ、色を織り成していきます。また、私たちにとって音楽は魂です。音楽は物語であり、人々の感情を語り、想像力を与えてくれます。サイレントであり、モノクロであり、そして生演奏付きであること、これらは私が長年取り組んでいる「エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)」において大切な意味をもつのです。

「繋がり」の音 ――儀式の音へ

森永泰弘(サウンドデザイナー・サウンドアーティスト)

『サタンジャワ』はジャワ島に根付く神秘主義を軸に男女、男とサタン、女とサタンの恋愛関係を描いた作品である。映画が音と映像、スクリーンとスピーカー、登場人物と観客を繋げていくように、モノクロームで撮られた本作は、人間、動物、オブジェクトが重層的に繋がりあっていく。これらの繋がりをまとめあげる唯一の時空間が、儀式だと僕は考えている。この唯一の時空間から生成されゆく音ー儀式の音ーが、本作『サタンジャワ』で試みるサウンドデザインのコンセプトにある。
ガリン・ヌグロホとは長年の友人関係であり、彼が長年耕したフィールドの地に僕は幾度も足を運び、現地の音楽家やアーティストとの交流を支えてくれたのもヌグロホであった。『サタンジャワ』のサウンド版の制作では、僕自身が見て聴いたインドネシアの音をそのまま再現するのではなく、これまでの記録・制作活動を通じて、群島国家の日本とインドネシアの異文化の繋がりを「現代」の視点から問い直すアプローチもできればと考えている。
ジャワ島に根付く音楽、神話、舞踊も、長い歴史の中で変化し、違う島に渡りながら新しい伝統として誕生してきた。本公演ではジャワに固有することなく、その周縁文化の音が映画を通じて繋がりあう瞬間を各々の視点で体験してもらいたい。

「響きあうアジア2019」とは

国際交流基金アジアセンターは、日本と東南アジアの文化交流事業を幅広く紹介する祭典として「響きあうアジア2019」を開催いたします。国を超え共に創り上げた舞台芸術、映画から、東南アジア選手による混成サッカーチーム「ASIAN ELEVEN」と日本チームとの国際親善試合、“日本語パートナーズ”のシンポジウムまで、お互いの文化が刺激しあって生まれた珠玉のイベントの数々を楽しめる機会です。この祭典は、国際交流基金アジアセンターがこれまで5年にわたり行ってきた相互交流の成果を振り返るとともに、日本と東南アジアとの関係をさらに深めるための起点となることでしょう。
「響きあうアジア2019」は、東南アジアでも展開予定です。

本事業はbeyond2020の認証事業です。