ASIA center | JAPAN FOUNDATION

国際交流基金アジアセンターは国の枠を超えて、
心と心がふれあう文化交流事業を行い、アジアの豊かな未来を創造します。

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Bordering Practice 2019 ジャカルタ・ホーチミン・ハノイツアー

インドネシア, ベトナム

ベトナム公演のダイジェスト映像を公開しました。
Bordering Practice 2019―Live performance tour to Ho Chi Minh City and Hanoi (YouTube)

国際交流基金アジアセンターでは、メディアアート交流事業「ref:now-toward a new media culture in asia」の一環として、アジアにおけるアーティスト同士の協働活動が活性化しているエレクトロミュージックの分野に焦点を当てることにより、クリエイティブ分野を担う次世代の交流を促しています。
2019年3月には、ジャカルタにて滞在制作を実施し、日本・フィリピン・インドネシアのアーティストによる協働制作と、ジャカルタ・ホーチミン・ハノイの巡回ツアー「Bordering Practice 2019」を実施します。これまでマニラ、東京にて実施してきた公演を、3都市で展開し、新たな交流を図るとともに、これまでのネットワークをさらに発展させたプラットフォームの形成を目指します。これまでの「交流」「共有」「協働」をさらに広げながら、実際に音楽・映像を「創造」し、発信することを通して、アジアにおける次世代のアーティスト同士の新たな協働モデルをつくり出します。

Bordering Practiceについて
インターネットの普及に伴い、急速に変化する音楽シーン。制作環境の刷新、視聴環境の変化、SNSによるボトムアップなシーンの形成は、インターネットを通じた新たな音楽文化と、国や地域を越えた文化の相互影響を生み出しています。一方、制作や視聴の方法が多様化する反面、資本の流入とサービスの整備により表現の画一化も生まれています。こうした状況は、音楽だけに限らず、いま、様々な表現分野に立ち現われていると言えるでしょう。
本プログラムでは、こうしたインターネットの普及以降にある表現と文化の状況に注目し、それぞれの都市にあるローカルなレーベルをつなぎあわせ、新たなシーン(表現が生まれる環境)を形成していく試みです。それぞれのコミュニティの特異性や共通性を見出すために、境界(Border)を意図的に引き、それらを繋ぎ合わせることで、地理を超えたグローバル/ローカルな今日的なシーンを見出していきます。

プログラムディレクター:
[日本]tomad(オーガナイザー、DJ/Maltine Records主宰)
[インドネシア]Rezky Prathama Nugraha & Eva Nadia Rivaldy (Double Deer Music
[ベトナム]Trịnh Nhật Quang(tenkitsune)(音楽プロデューサー、DJ)
プロダクションマネージャー:横山純(写真家)

イベント詳細

ジャカルタ公演
Bordering Practice

日時 2019年3月10日(日曜日)午後7時から午前1時
会場 Queens HeadJalan Kemang Raya No 18. C
入場 無料
出演者 [日本]PARKGOLF、パソコン音楽クラブ
[インドネシア]Mantra Vutura、Rayssa Dynta、RL KLAV
[フィリピン]similarobjects
主催 国際交流基金アジアセンター
企画制作 Double Deer

ホーチミン公演
Cloud Room ―アジアのポップ・エレクトロニック・サウンド―

日時 2019年3月14日(木曜日)午後7時から
会場 The Lighthouse (Level 6, 104 Nam Kỳ Khởi Nghĩa, Quận 1, Ho Chi Minh City, Vietnam
入場  無料
出演者 [日本]PARKGOLF、Tomggg、Tomad
[ベトナム]Tenkitsune、Astronormous、LARRIA
[フィリピン]similarobjects
主催 国際交流基金アジアセンター
企画制作 The Lab Saigon

ハノイ交流イベント(報告会、ショーケース、ワークショップ)
Call Back from Hanoi ―アジアのポップ・エレクトロニック・サウンド―

日時 2019年3月15日(金曜日)午後7時30分から:トークイベント・報告会
2019年3月16日(土曜日)午前9時から正午:ワークショップ、午後2時~7時:ショーケース
会場 国際交流基金ベトナム日本文化交流センター
入場 無料
出演者 [日本]PARKGOLF、Tomggg、Tomad、Tohji
[ベトナム]Tenkitsune、TGSN、Monotape
[フィリピン]similarobjects
主催 国際交流基金アジアセンター

アーティストプロフィール

PARKGOLF(ビートメイカー、音楽プロデューサー)[東京]

PARKGOLFの写真

北海道札幌市出身。2013年にネットレーベル「Maltine Records」からのリリースで注目を集める。15年にSeiho主宰のDay Tripper Recordsより1stアルバム『Par』をリリース。自身初となる配信曲「KissMe」はiTunesのエレクトロニックチャートで1位を獲得。以降、tofubeatsや藤井隆らのリミックスを手掛け、DAOKOのメジャーデビュー作ではプロデュースを務めるなど幅広い活動を展開。17年には2ndアルバム『REO』をリリース。18年には韓国のラッパー・Jvcki Waiとのコラボレーションシングル「xaradise」を発表。ゲスの極み乙女。、唾奇のリミックスやchelmico、あっこゴリラなど数多くのアーティストに楽曲提供も行う。
https://soundcloud.com/parkgolf

パソコン音楽クラブ(ミュージシャン)[日本]

パソコン音楽クラブの写真

2015年に結成されたユニット。「DTMの新時代が到来する!」をテーマに、1990年代の音源モジュールやデジタルシンセサイザーを用いて楽曲を制作。機材特有のノスタルジックな音色と旋律を特徴とした独特の作品を発表する。17年に「PARKCITY」をオンラインで発表。tofubeatsをはじめ、様々なアーティストの作品に参加し、リミックスも手掛ける。「演奏会」と呼称したライブのほか、テレビCMへの楽曲提供など幅広い分野で活動。18年には初のCDアルバム『DREAM WALK』をリリース。
https://soundcloud.com/0jyvjnv1dely

Mantra Vutura(ミュージシャン)[インドネシア]

Mantra Vuturaの写真

キーボードのTristanとパーカッションのZakiによる音楽ユニット。小学校の同級生でもある息の揃った二人の精力的な音楽活動は、インドネシアのエレクトロニックミュージックシーンに新たな表現をもたらしている。「Mantra」は、インドネシア語で呪文や魅惑を意味し、インドネシア古来の表現や伝統的な詠唱、打楽器による表現を示す。また、「Vutura」は未来という言葉が派生した語。これらを組み合わせたユニット名は、彼らの音楽表現にある2つの方向性を示している。同時に、彼らの独自の表現がエレクトロニックミュージックにもたらす未来への展望を表している。
https://doubledeermusic.com/music/talent/mantra-vutura/

Rayssa Dynta(ミュージシャン)[インドネシア]

Rayssa Dyntaの写真

ジャカルタ出身のシンガーソングライター。2007年より楽曲制作を開始し、幅広いジャンルの音楽や楽器を積極的に取り入れる。14年よりライブ活動を開始し、独自の音楽表現を追求。他者と感情を共有するための媒体として、さらには、人生における一貫した活動として音楽を捉えている。そのため、各楽曲には様々な物語やキャラクターが登場するのも特徴。シングル「Something About Us」は、様々なメディアや音楽配信サービスで高い評価を受け、18年には、Double Deer Recordsよりデビュー作となるEPをリリースした。
https://doubledeermusic.com/music/talent/rayssa-dynta/

RL KLAV(ミュージシャン)[インドネシア]

RL KLAVの写真

2016年、異なる音楽シーンで活動していた当時高校生のRizkia Larasati(RL)とKeisha Aita(KLAV)によって結成されたR&B、ソウルミュージックのデュオ。彼女らの音楽への情熱は多くの観客を動かし、RL KLAVのデビュー作となるEPを発表。以降も二人のコラボレーションは、周囲の友人らの助けによって躍進を遂げる。彼女らの楽曲にある甘く滑らかな表現と心地よい音色は、90年代の音楽を彷彿とすると称される。ライブパフォーマンスでは、次々と楽器を変えていくKLAVの演奏と、伴奏とともに心情を歌い尽くす優しくて柔らかなRLのボーカルを特徴とする。
https://doubledeermusic.com/music/talent/rl-klav/

similarobjects(サウンドアーティスト、DJ/Buwan Buwan Collective主宰)[フィリピン]

similarobjectsの写真

マニラを拠点に、音楽制作の教育に携わり、プロデューサーとしても活動。古来から現在まで、そして忘却されつつある文化を見通す視点、さらには複数のジャンルや技法を使うポリスタイリズムやスピリチュアリティ、密教から独自の表現を追求する。さらにはビデオゲームとアートの交錯を聴覚的に表現しようと試行している。そのサウンドスケープは、現代の混沌と自然との間にある様々な変化をも表す。デラサール大学聖ベニルデ校の音楽制作プログラムの教員として教鞭をとる一方、電子音楽の学校「Cosmic Sonic Arts」を開設し、音楽を創造するための精神的なアプローチを次世代に伝えている。
https://www.similarobjects.xyz/

tomad(オーガナイザー、DJ/Maltine Records主宰)[日本]

tomadの写真

2005年、当時15歳でインターネットレーベル「Maltine Records」を開始。これまでに170タイトルをリリース。国内外のメディアにて紹介され、ダンスポップミュージックの新しいシーンと、東京の同時代のイメージを象徴する存在として注目される。これまでにマニラや中国、ニューヨークでイベントを開催。海外アーティストの楽曲リリースも多数。15年には設立10周年を記念し、レーベルの活動をまとめた『Maltine Book』(スイッチパブリッシング)を刊行。
http://maltinerecords.cs8.biz

Tomggg(トラックメイカー、音楽プロデューサー)[日本]

Tomgggの写真

1988年生まれ、国立音楽大学大学院作曲専攻修了。劇的な展開とキラキラした音を駆使し、ものすごく楽しくなる楽曲を得意とする。SoundCloudと、Maltine Records等のネットレーベルで継続的に楽曲を発表し、2015年には「Butter Sugar Cream」を、16年には「Art Nature」をCDとオンラインで発表。 Ryan HemsworthやSlow Magic等の海外のアーティストとのコラボレーションも多数。歌手のプロデュース、アイドルの楽曲のリミックス、広告の楽曲制作なども手掛け、ジャンルや国を飛び越えた活動を行っている。
http://www.tatsuyafujishiro.com/

Tenkitsune(音楽プロデューサー、DJ)[ベトナム]

 Tenkitsuneの写真

ベトナムで生まれ育ち、21歳となった現在までにFOGPAK、Tiny Waves、東京を拠点とするTREKKIE TRAX、ワーナーミュージックにおいて楽曲制作に携わる。美しいメロディーを特徴とした彼の楽曲は、SoundCloud上で注目を集め、世界各地にフォロワーを有している。代表曲「Animal Friends」「Kittens Express」は、様々なレーベルやプメディアを通じて紹介され、数百万の再生回数を達成。音楽プロデューサーとして着実にその道を切り拓きつつある。
https://soundcloud.com/tenkitsunemusic

Astronormous(音楽プロデューサー、DJ)[ベトナム]

Astronormousの写真

ホーチミンを拠点に2015年に結成された兄弟デュオ。電子音響やデジタル技術を用いて幅広いジャンルの楽曲を生み出している。メンバーの映像制作の経験を生かした音響と映像を駆使した独自の発表スタイルは、ベトナムの音楽シーンで注目を集めている。特に、PHIMと提携して制作した「Yeu 1985」「LOVe」等のミュージックビデオが人気。音楽への情熱を共有する二人は、できるだけ多くの人々にその楽曲を届け、リスターに心地よい雰囲気をもたらすことを目指している。
https://soundcloud.com/astronormous

LARRIA(音楽プロデューサー、DJ)[ベトナム]

LARRIAの写真

ベトナム出身の9X世代(1990年代生まれ)のアーティスト。ディスコ、ファンク、ヒップホップ、R&B、日本のシティポップなどに影響を受け、2016年より音楽制作とライブ活動を開始。その楽曲はフューチャーファンクとして注目されながらも、フューチャーベース、アフロビート、ベースミュージック、クラブミュージック、フットワークなど幅広いシーンで支持されている。16年には、自身初となるアルバム『MãiYêu// LARRIA』を発表。本作を通し、ベトナムの音楽シーンに独自の音楽表現を確立しつつある現在、音楽を通した感動をより多くの人々に届けようとしている。
https://soundcloud.com/larr-a

Tohji(ラッパー)[日本]

Tohjiの写真

ロンドンで生まれ、横浜郊外で育つ。2017年より、国内外のラッパーやプロデューサーと制作した楽曲をSoundCloud上で発表。ヒップホップ内外に通ずるオルタナティブな感覚をもつ新時代の旗手として、東京の若者を中心に人気を集めている。2枚目となるEP『EP9.97』がApple Music Japan best of the weekに選出。同EP収録のすべての楽曲のミュージックビデオを自ら監督し、映像作家としてチームも編成している。18年にはgummyboyとのコレクティブユニット「Mall Boyz」としてEPを発表し、Spotify上でバイラルトップ50入りを果たした。
https://soundcloud.com/11_tohji_11

TGSN(音楽プロデューサー、パフォーマー/CDSL アートコレクティブ所属)[ベトナム]

TGSNの写真

音楽制作のためのソフトウェアを独学で習得し、2016年より音楽制作を開始。その後、高校時代の友人でもある音楽プロデューサーのitsnkより、ライブパフォーマンスの技術を習得し、本格的に音楽活動をスタート。ハノイを拠点に活動するミュージシャンに楽曲提供を開始。18年にハノイのアーティストであるNân、Ngơ、hairanとコラボレーションし、2つのシングル「The Space Between Us」「Lollipop」をリリース。彼の音楽は、その独特な完成と極めてシンプルな2つの特徴を有している。
https://soundcloud.com/tgsnmusic

Monotape(音楽プロデューサー、DJ)[ベトナム]

 Monotapeの写真

ハノイを拠点に活動する現在20歳のMonotapeは、ベトナムのエレクトロニックミュージックにおける次世代を担うアーティストとして注目され、SlimV、Nimbia、GETLOOZE、DUYTUANといったベトナムで人気のDJやプロデューサーからも高い支持を得ている。特に、彼がリミックスした「FUN」「Like I Do」といった楽曲は、国内外のメディアに取り上げられ、大きな注目を集めている。時代を越えて支持されるハウスミュージックにある優雅な音色とともに、大衆音楽にある表現から影響を受けた特徴的なサウンドにより、ベトナムのエレクトロミュージックシーンで独自のスタイルを確立している。
https://soundcloud.com/monotapevn