ASIA center | JAPAN FOUNDATION

国際交流基金アジアセンターは、アジアの人々の間に共感や
共生の心を育むため、様々な分野で文化交流事業を実施しています。

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展覧会「Open Possibilities: There is not only one neat way to imagine our futures」(日本)

日本

日本と東南アジアのアーティストによるアートとテクノロジーの展覧会を、シンガポールと日本にて開催

国際交流基金アジアセンターでは、情報化社会の進展に伴い、急速に発展を遂げるアジアのクリエイティブ・シーンに焦点を当て、テクノロジーと芸術表現を融合したメディアアート表現や、インターネットの登場以降にあるポップカルチャーや音楽文化の動向を紹介するため、展覧会やワークショップ、シンポジウムやパフォーマンスを通じた次世代間の交流・協働に取り組んでいます。

最終年度である2019年度は、これまでの活動で培った同事業のネットワークをさらに拡げ、日本において1990年代からメディアアートを中心に紹介してきたNTTインターコミュニケーション・センター [ICC](以下、ICC)と、東南アジア域内のキュレーターを含めた共同キュレーションによる展覧会をシンガポールと日本にて開催します。2019年12月に、シンガポールのジャパン・クリエイティブ・センター(以下JCC)10周年を記念した展覧会を、2020年1月から3月には東京・ICCでの展覧会を、巡回形式でキュレーションします。日本と東南アジアにおけるメディアアート表現の特徴と実践的活動を生かし、国・地域を越えたアジアにおける同時代の表現を広く紹介することを目指します。

シンガポール・JCCでの展覧会では、作品展示に加えて、シンガポールの専門機関やコミュニティと連携したアウトリーチ・プログラムを重点的に実施します。東京・ICCでは、シンガポール展での成果・記録の発表を行ったり、同プログラムの東京バージョンを実施したりと、単なる作品巡回に留まらない、シンガポールと東京をつなぐキュレーションやプログラムの展開を図ります。

展覧会コンセプト

本展キュレーター
[日本] 指吸 保子(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]学芸員)
[インドネシア]リアル・リザルディ(アーティスト、研究者)

未来を表象するイメージには、科学技術の発展だけでなく、それと並走してきたSFなどの分野が育んできた想像力が多く反映されてきました。それらのイメージに共通する方向性を見てとることができるのは、未来が近代化の延長線上に想像されるからだといえるでしょう。近代化が目的としてきた効率化や規格化といった概念には、絶え間なく改良を繰り返してあらゆる違いを調停することによって、ひとつの世界、ひとつの未来を目指すという姿勢があります。

同様にグローバリゼーションという概念にも、単一でリニア(線的)な過程の果てに未来をみるという志向性があります。当然ながら、グローバリゼーションの影響はアジア全域にも及んでおり、インターネットの普及も手伝って、私たちは共通のツールやプラットフォームを通じて世界にアクセスし、情報を得るようになっています。

一方で、アジアは、多様な文化的・歴史的・宗教的背景をもつ国や地域で構成されています。そのため、近代化の過程にも個別の特徴があり、その大きな要素であるテクノロジーの受容経緯や形態にも違いがみられます。そこにおける上記のような変化は、均質化のみを導くのでしょうか? むしろ、手段が共有化されたからこそ、お互いの差異を知り、尊重し、またそれと同時に見出される共通点から理解を広げていくことができるようになっていると言えるのではないでしょうか。そしてそこには、単一ではない、いくつもの道筋が絡み合ったものとして未来をみるという想像力をもつことができるのではないでしょうか。

本展覧会では、アジア圏出身のアーティストたちがメディアアート的手法を通じて行なう横断的な表現を通じて、決してリニアではない多様な「未来」への、より開かれた可能性に想像力を広げる機会となることを目指しています。

東京展詳細

会期 2020年1月11日(土曜日)から3月1日(日曜日)
開館時間:午前11時から午後6時
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)、保守点検日(2月9日)
会場

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーA アクセス
〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階 Google map

入場 一般・大学生 500円(400円)、 高校生以下無料
※料金は消費税込み、かっこ内は15名様以上の団体料金
出品作家 市原 えつこ[日本]
ザイ・タン [シンガポール]
葉山 嶺 [日本]
タナチャイ・バンダーサック [タイ]
やんツー [日本]
WAFT-Lab [インドネシア]
主催 国際交流基金アジアセンター、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] (東日本電信電話株式会社)

展覧会「Open Possibilities: There is not only one neat way to imagine our futures」(シンガポール)

キュレータープロフィール

指吸 保子(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]学芸員)[日本]
1978年生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。制作会社などでアート・イヴェントの制作に携わった後、2005年よりNTTインターコミュニケーション・センター [ICC]に学芸アシスタントとして勤務。以後、映像アーカイヴ「HIVE」のコーディネーター(兼務)、学芸員補を経て現職。現在は、展覧会シリーズ「オープン・スペース」を始めとするICCの展覧会全般の制作に携わる。また、「オープン・スペース」の10周年を記念して発行された『OS10:アートとメディアテクノロジーの展望 ICCオープン・スペース10年の記録 2006-2015』(ウェブ版:https://www.ntticc.or.jp/ja/feature/os10/)では編集および執筆を担当。

リアル・リザルディ(アーティスト、研究者)[インドネシア]
人間とテクノロジー、電子機器やイメージの流通とネットワークの介入の関係性に関心をもつ。作品を通じて(無)時間の観念やイメージにある政治性、メディア考古学、人間の生活におけるテクノロジーの影響を問い直す。2017年にはジャカルタ国際ドキュメンタリー実験映像祭(ARKIPEL)で、2018年には展覧会「Internet of (No)Things」(ジョグジャカルタ国立博物館)のキュレーターを務める。バンドゥンにあるアートコレクティブSALONの共同設立者。現在は香港城市大学博士課程在籍。
リアル・リザルディ公式サイト

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