ASIA center | JAPAN FOUNDATION

国際交流基金アジアセンターは国の枠を超えて、
心と心がふれあう文化交流事業を行い、アジアの豊かな未来を創造します。

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【開催期間変更のお知らせ(2月28日閉幕)】展覧会「開かれた可能性――ノンリニアな未来の想像と創造」(東京)

日本

本展覧会のダイジェスト映像を公開しました。
展覧会「開かれた可能性――ノンリニアな未来の想像と創造」 (YouTube)

2020年2月28日(金曜日)追記

【本日2月28日(金曜日)をもって閉幕いたします】

本展覧会会場であるNTTインターコミュニケーション・センター [ICC]は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた政府の要請を踏まえ、2月29日(土曜日)ならびに3月1日(日曜日)の両日を臨時休館とすることとなりました。これにともない、本展覧会は本日2月28日(金曜日)をもって閉幕いたします。
両日に、ご来場を予定されていた皆さまには誠に申し訳ありませんが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

日本と東南アジアのアーティストによるアートとテクノロジーの展覧会を、シンガポールと日本にて開催

国際交流基金アジアセンターでは、情報化社会の進展に伴い、急速に発展を遂げるアジアのクリエイティブ・シーンに焦点を当て、テクノロジーと芸術表現を融合したメディアアート表現や、インターネットの登場以降にあるポップカルチャーや音楽文化の動向を紹介するため、展覧会やワークショップ、シンポジウムやパフォーマンスを通じた次世代間の交流・協働に取り組んでいます。

最終年度である2019年度は、これまでの活動で培った同事業のネットワークをさらに拡げ、日本において1990年代からメディアアートを中心に紹介してきたNTTインターコミュニケーション・センター [ICC](以下、ICC)と、東南アジア域内のキュレーターを含めた共同キュレーションによる展覧会をシンガポールと日本にて開催します。2019年12月に、シンガポールのジャパン・クリエイティブ・センター(以下JCC)10周年を記念した展覧会を、2020年1月から3月には東京・ICCでの展覧会を、巡回形式でキュレーションします。日本と東南アジアにおけるメディアアート表現の特徴と実践的活動を生かし、国・地域を越えたアジアにおける同時代の表現を広く紹介することを目指します。

展覧会「開かれた可能性——ノンリニアな未来の想像と創造/Open Possibilities: There is not only one neat way to imagine our futures」

情報化とグローバル化により変質する社会のなかで、私たちは、どのような「未来」のイメージを描くことができるでしょうか―。

2019年12月から2020年3月までシンガポールと東京を巡回する本展は、アジアにおけるメディアアートをはじめとした様々な表現を通じ、近代化と科学技術の発展の延長線上に想像されてきた、ある種画一的ともいえる「未来」のイメージを、複数の可能性に満ちたものとして捉え直す試みです。アーティストたちは、いまや共通のツール、プラットフォームとなったテクノロジーを用い、神話や儀式、人間と機械の関係性を改めて探求しています。近代化の過程に伴うテクノロジーの受容経緯や形態が異なるアジアのなかで繰り広げられるアーティストの実践には、近代的テクノロジーに対する工夫に満ちた豊かな感覚と創造力を見ることができるでしょう。

本展では、アーティストによるテクノロジーへの多様な視点を紹介することによって、決してリニアではない多様な「未来」への、より開かれた可能性に対する想像力を喚起することを目指します。

本展キュレーター
指吸 保子(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]学芸員)[日本]
リアル・リザルディ(アーティスト、研究者)[インドネシア]

東京展概要

会期 2020年1月11日(土曜日)から3月1日(日曜日)
開館時間:午前11時から午後6時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)、保守点検日(2月9日)
会場

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーA アクセス
〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階 Googlemap

入場 一般・大学生 500円(400円)、 高校生以下無料
※料金は消費税込み、かっこ内は15名様以上の団体料金
出品作家 市原 えつこ+渡井 大己[日本]
INTER–MISSION [シンガポール]
ザイ・タン [シンガポール]
葉山 嶺 [日本]
タナチャイ・バンダーサック [タイ]
やんツー [日本]
リンタン・ラディティヤ[インドネシア]
Waft Lab [インドネシア]

ヘリ・ドノ[インドネシア](特別出展)

主催 国際交流基金アジアセンター、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] (東日本電信電話株式会社)

展覧会「Open Possibilities: There is not only one neat way to imagine our futures」(シンガポール)

関連イベント

※ワークショップの申し込みを12月12日より受付開始しました。申込方法など詳細はICCウェブサイトをご確認ください。

アーティストトーク
1月11日(土曜日)午後1時から5時

  • セッション1
    「《ガムラン・オブ・飲むニケーション》から見える過去・現在・未来——かわっていくおなじもの」
    本展覧会で再展示されるICCコレクション作品「ガムラン・オブ・飲むニケーション」(1997)は、コミュニケーションへの入口として発想されたものです。ガムランを、それが本来持っていた性質である「誰にでも使用可能な伝達言語」として、テクノロジーによってアップデートし、開かれた文化的交流装置として20年以上前に制作されました。今回の再展示に際し、この作品が現在どのような未来を照射するのかを考えます。

    登壇:ヘリ・ドノ
    モデレーター:畠中 実(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]主任学芸員)

  • セッション2
    Exposing the Limit――メディア・
    アートとテクノロジーが見せるもうひとつの“未来”」
    メディアアートは、近代化と科学技術の発展の延長線上に想像されてきた「未来」のイメージに、オルタナティブな視点を見出すことができるのでしょうか。本トークでは、出展作家が見せる、テクノロジーを用いたDIY的実践や、テクノロジーを使って新たなイメージを作り出す表現活動を通じ、人間とテクノロジーの関係を再編するこれからのアートの可能性について考えます。

    登壇:市原 えつこ、INTER–MISSION、やんツー、Waft Lab
    モデレーター:リアル・リザルディ(本展キュレーター)
    定員:150名(当日先着順)
    ※日英通訳つき

ワークショップ「Bright Future――オドンオドンから学ぶ、LEDデザイン」
1月13日(月曜日・祝日)午後1時から5時

スラバヤを拠点に、DIY精神に基づき、アート、文化、科学、テクノロジーの学際的、横断的な実践に取り組むグループWaft Lab。本ワークショップでは、ジャワにあるキャラクターや装飾を施した子供達や地域のための乗り物「オドンオドン(odong-odong)」から、インドネシアにあるLED装飾の面白い実例を紹介。さらに、コンピュータとマイクロコントローラーを用いたLED装飾をDIYで創作します。日本ではあまり見られないLEDによる独特のデザインを、実例と創作を通して学ぶことができます。

アーティスト:Waft Lab
ゲスト:やんツー、ギャル電(電子工作ユニット)
対象:小学生以上
定員:15名(事前申込制。応募者多数の場合は抽選)
申込方法:詳細はICCウェブサイトをご確認ください。
※日英逐次通訳つき

アーティストトーク「On Surroundings――自然とのコミュニケーションを再編成する」
1月18日(土曜日)午後2時から4時

テクノロジーを用いた表現を通じ、人間と自然との今日的な関係を探求するアーティストたち。本トークでは、出展アーティストによるプレゼンテーションとともに、彼らの活動が見せる自然との新たなコミュニケーション方法と、そこから広がる「未来」へのオルタナティブな視点について考えていきます。

登壇:ザイ・タン、葉山 嶺、タナチャイ・バンダーサック、リンタン・ラディティヤ(楽器開発者、サウンド/エレクトロニック・アーティスト)[インドネシア]
モデレーター:指吸 保子(本展キュレーター)
定員: 150名(当日先着順)
※日英通訳つき

ワークショップ「Emergency Noises(緊急警報)――危険を知らせる楽器と音を作ろう!」
1月19日(日曜日)午後1時から5時

インドネシアと日本のサウンド・アーティストとともに、アラーム(警報)装置を作り、みんなで楽器として演奏するワークショップ。はんだ付けや電子工作を行いながら、楽器や電子機器から自作のアラーム(警報)装置を作ります。日本と同じく自然災害が起こりやすいインドネシアでも、「音」は警報信号として重要な役割を果たしています。防災において重要な役割を果たす「音」に注目しながら、警報と楽器、ノイズと音楽といった様々な「音」の可能性を参加者全員で見つけていきます。

アーティスト:リンタン・ラディティヤ
ゲスト: すずえり(サウンド・アーティスト)[日本]
対象:小学校高学年以上
定員:10名(事前申込制。応募者多数の場合は抽選)
申込方法:詳細はICCウェブサイトをご確認ください。
※はんだごてを使用するため、小学生の参加希望者は保護者同伴でご参加ください。
※日英逐次通訳つき

上映プログラム

「開かれた可能性——ノンリニアな未来の想像と創造」展の上映プログラムとして、「Animistic Apparatus(精霊信仰装置)——Cosmos」を開催いたします。また、本展出品作家のザイ・タンによる映像作品《エスケープ・ヴェロシティ II》を併映します。

「アニミスティック・アパラタス(精霊信仰装置)――Cosmos」

本上映プログラムは、メー/アーダードン・インカワニットが起ち上げた研究およびキュレーションのプロジェクト「アニミスティック・アパラタス(精霊信仰装置)」に関連してキュレーションされている。アニミスティック・アパラタスでは、我々の文化および思想体系(宇宙)のあいだで起こる混乱と交流、そして時間や空間に対するより深い洞察を表現するメディアとして「アニミズム的映画メディア」というコンセプトを提示する。アジア出身の作家たちが手がけた近作から選ばれた映像作品はそれぞれ、国、場所、霊、テクノロジー、そして人々とのあいだに結ばれる関係について語っている。ここでは、人間以外の存在も、体系化された歴史をもち、未来について思考をめぐらせ、さらに自分自身の話を語る独立した存在と捉えられている。そして、記憶し、想像し、映画の観客となる主体が人間のみであるという前提に疑問を投げかけている。

キュレーター:
メー/アーダードン・インカワニット(ライター、キュレーター)[タイ/イギリス]
ジュリアン・ロス(研究者、キュレーター)[日本/イギリス/オランダ]

会場:ICCシアター
定員:27名(当日先着順)
入場無料(展示をご覧になる場合は、別途入場料が必要です。)
総上映時間:約75分
上映スケジュール:詳細はICCウェブサイトをご確認ください。
入退場自由

上映作品

  • 『ビラール』
    バガスウォロ・アリヤニンティアス
    インドネシア、2006/4分
  • 『コンフゥージョン・イズ・ネクスト』
    パットンポン・モン・テスラティープ
    タイ、2018/22分
  • 『星々の血』
    ラクス・メディア・コレクティブ
    インド、2017/13分
  • 『こちらにおいで、パライソ』
    ステファニー・コミラン
    カナダ、2017/25分
  • 『エスケープ・ヴェロシティ Ⅱ』
    ザイ・タン
    シンガポール、2018/10分

※一部、刺激の強いシーンを含む作品があります。あらかじめご了承のうえご入場ください。

キュレータープロフィール

指吸 保子(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]学芸員)[日本]
1978年生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。制作会社などでアート・イヴェントの制作に携わった後、2005年よりNTTインターコミュニケーション・センター [ICC]に学芸アシスタントとして勤務。以後、映像アーカイヴ「HIVE」のコーディネーター(兼務)、学芸員補を経て現職。現在は、展覧会シリーズ「オープン・スペース」を始めとするICCの展覧会全般の制作に携わる。また、「オープン・スペース」の10周年を記念して発行された『OS10:アートとメディアテクノロジーの展望 ICCオープン・スペース10年の記録 2006-2015』(ウェブ版:https://www.ntticc.or.jp/ja/feature/os10/)では編集および執筆を担当。

リアル・リザルディ(アーティスト、研究者)[インドネシア]
人間とテクノロジー、電子機器やイメージの流通とネットワークの介入の関係性に関心をもつ。作品を通じて(無)時間の観念やイメージにある政治性、メディア考古学、人間の生活におけるテクノロジーの影響を問い直す。2017年にはジャカルタ国際ドキュメンタリー実験映像祭(ARKIPEL)で、2018年には展覧会「Internet of (No)Things」(ジョグジャカルタ国立博物館)のキュレーターを務める。バンドゥンにあるアート・コレクティブSALONの共同設立者。現在は香港城市大学博士課程在籍。
リアル・リザルディ公式サイト

アーティスト・プロフィール

市原 えつこ(アーティスト)[日本]
1988年生まれ、メディアアーティスト、妄想インベンター。早稲田大学卒業。日本的な文化・習慣・信仰を独自の観点で読み解き、テクノロジーを用いて新しい切り口を示す作品を制作する。美術の文脈に依らない広く楽しめる作品性と日本文化に対する独特のデザインから、世界中の多様なメディアに取り上げられている。主な作品に、大根が艶かしく喘ぐデバイス「セクハラ・インターフェース」(2012)、家庭用ロボットに死者の痕跡を宿らせ49日間共生できる「デジタルシャーマン・プロジェクト」(2015-)等がある。2017年に第20回文化庁メディア芸術祭優秀賞、2018年にアルス・エレクトロニカ賞オノラリー・メンションを受賞。
Artist | 市原えつこ 公式Webサイト

メー/アーダードン・インカワニット (ライター、 キュレーター) [タイ/イギリス]
ライター、キュレーター、教員として活動し、現在は、ウェストミンスター大学映画芸術学教授、Centre for Research and Education in Arts and Mediaの共同ディレクターを務める。映画や映像、メディア技術や機器の系譜、そして同時代の芸術表現やキュレートリアルな実践にある発展性に注目し、映像研究を行っている。また、東南アジア域内を含む様々な地域の映像作品、美術、インディペンデント映画から、そこにある美学および循環を研究している。
メー/アーダードン・インカワニット 公式Webサイト

INTER–MISSION(アート・コレクティブ)[シンガポール]
2016年にユリック・ラウとティアン・ユハンによってスタートしたアート・コレクティブ。アートの文脈においてテクノロジーの言説をつくりだすことを目的に活動を行う。作品とアーティスト、そして鑑賞者との間にある技術的な関連を探求し、学際的かつ協働的なビデオアート、オーディオ・ビジュアル、パフォーマンス、インスタレーション、およびインタラクティブアートなどの作品を制作。また、持続的な対話とメディアによる実践との関わりを促すため、トランスナショナルなネットワークも構築している。インタラクティブなパフォーマンスやインスタレーション作品、ビデオ上映、国際的かつ学際的な対話、そして知識の共有を通じて、絶えず変化するテクノロジー環境における協働と、意見や知識の交換、そして参加を促進する空間を作り出している。
INTER–MISSION 公式Webサイト

ギャル電(電子工作ユニット)[日本]
現役女子大生ギャルのまおと、元ポールダンサーのきょうこによって2016年9月に結成された電子工作ユニット。日本のストリートファッションを中心とする1990年代から2000年代の女性を中心とした若者文化「ギャル」と、電子工作を組み合わせた創作活動を行う。「ギャルも電子工作する時代」をスローガンに、ギャルによるギャルのためのテクノロジーを提案し、「デコトラキャップ」「会いたくて震えちゃうデバイス」を制作。ギャルのファッションと、クラブやパーティーイベントでモテるためにテクノロジーを生み出し続けている。夢はドンキでアルドゥイーノが買える未来がくること。
ギャル電 公式Instagramアカウント

ザイ・タン(アーティスト)[シンガポール]
1984年イギリス生まれ、シンガポール在住。近年は、「生態学的危機の時代に自然の声に耳を傾けることとはどういうことか」という問いに対し応える表現活動を行い、脅威にさらされている野生生物の生息地で記録した音の抽象化と視覚化に取り組む。拡張したこれらの音を、ドローイング、アニメーション、映像、パフォーマンスといった他の表現要素と組み合わせた作品は、人間と非人間のあいだを探求するような体験と熟考を鑑賞者に促す。近年の主な展示に、シンガポール国立美術館(2017)、シンガポール国際芸術祭「The O.P.E.N」(2017)、クアラルンプール国際実験映画・音楽祭(2018)、第2回銀川ビエンナーレ(2018)、シンガポール国際映画祭(2019)、シンガポールビエンナーレ(2019)がある。
Zai Tang Sonorous Art & Design公式サイト 

すずえり(鈴木英倫子)/(サウンド・アーティスト)[日本]
道具や楽器のインタラクションと身体性とのずれ、行為との関わりからひきだされる物語性に関心をもち、演奏や展示を行う。ピアノに自作装置を組み合わせ、楽器と装置、演奏や歌が相互に干渉する、回りくどく落ち着きのない表現を特徴とする。東京を拠点に定期的にライブを主宰し、実験音楽やサウンドアートの分野の国内外のアーティストとの共演や交流を多数行う。海外での発表も多く、近年では「TSONAMI Sound Art Festival 2019」(チリ)、「Hanoi New Music Festival 2019」(ベトナム民族博物館、ハノイ)、「SFX Seoul 2018」(Alternative Space LOOP、ソウル)、「Harvard Graduate Music Forum 2018」(Harvard University、アメリカ)などに参加。武蔵野美術大学映像学科非常勤講師。
すずえり(鈴木英倫子)公式Webサイト

葉山 嶺 (アーティスト、映像作家)[日本]
多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科卒業。野生動物と接する機会の多いユニークな環境で幼少期を過ごす。2008年より独自の方法でフィルムやビデオ作品を発表。人間中心主義的な視点からは失われたり、無視されたりするような他の生物や自然を題材にした作品を発表。自然と人間の関係を捉え直すようなそれらの表現は、人間の想像力を、自然の中に存在する見えないリアリティへと喚起する。これまでに、東京都写真美術館、Museum of the Moving Image(ニューヨーク)、Bergen KunsthallThai Film ArchivesAnthology Film Archives(ニューヨーク)、シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭、EMPTY GALLERY(香港)などで上映・展示を行う。
葉山 嶺 公式Webサイト

タナチャイ・バンダーサック(アーティスト、映像作家、写真家)[タイ]
1984年生まれ。バンコクのタマサート大学およびパリ・セルジー国立高等美術専門学校で学ぶ。映像、写真、ファウンドオブジェ、インスタレーションなど多岐にわたる作品を制作し、これまでにKadist Art Foundation(パリ、2011年)、Ygrec(パリ、2012)、Nova Contemporary(バンコク、2017)、Tang Contemporary Art(バンコク、2018)、バンコク国立博物館(2019)にて作品を発表。映像作品は、第41回ロッテルダム国際映画祭、Rencontres Internationales Paris/Berlin/MadridWNDX Festival of Moving Image(カナダ)、第5回および第6回バンコク実験映画祭にて上映。 2019年、シンガポールの南洋理工大学現代アートセンター(CCA)のレジデンスプログラムに参加。
タナチャイ・バンダーサック 公式Webサイト

ヘリ・ドノ(アーティスト)[インドネシア]
1960年ジャカルタ生まれ、ジョグジャカルタを拠点に活動。1990年代初頭にインドネシアから初めてグローバルなアートシーンに参入したアーティスト。特に、ジャワの複雑な影絵人形芝居・ワヤンの実践から着想を得たインスタレーション作品で知られている。その表現は、芸術的要素と非芸術的要素で構成されるワヤンのパフォーマンスを、物語的でより一般的な解釈へと統合しながら、様々なメディアテクノローを組み合わせている。インドネシアの伝統に深く根差したアートを実現し、創造性を発揮したインスタレーションやパフォーマンス作品では、パフォーマティビティとインタラクティビティが有する表現の可能性を効果的に生かし、鑑賞者との多様な対話を促している。
ヘリ・ドノ 公式 Webサイト

やんツー(アーティスト)[日本]
1984年生まれ。2009年多摩美術大学大学院デザイン専攻情報デザイン研究領域修了。デジタルメディアを基盤に公共圏における表現にインスパイアされた作品を多く制作する。行為の主体を自律型装置や外的要因に委ねることで人間の身体性を焙り出し、表現の主体性を問う。近年参加した主な展覧会に、「第20回DOMANI・明日展」(国立新美術館、東京、2018)、「呼吸する地図たち」(山口情報芸術センター[YCAM]、2018)、「東京ビエンナーレ2020 プレイベント」(2019)がある。第21回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞受賞(2018年)。
やんツー 公式 Webサイト

リンタン・ラディティヤ(楽器開発者、サウンド/エレクトロニック・アーティスト)[インドネシア]
ジョグジャカルタ在住。DIYによるアナログ電子機器の制作や、サウンドと空間の関係性、ランダム性、ジャワにある未来派に興味をもち、近年は、電気音響工学とインタラクティブな手法、実験音楽による横断的な表現を探求している。オリジナル楽器やインスタレーション作品を制作し、ワークショップや展覧会、ライブ演奏、講演等多岐にわたる活動を展開。これまで、Holland FestivalSTEIM、アムステルダム、2017)やSynthFest(マレーシア、2017)、Nusasonic(ジョグジャカルタ、2018)、CTMフェスティバル(ベルリン、2019)に参加。また、DIYシンセサイザーの研究と開発に焦点を当てたプロジェクト「Kenali Rangkai Pakai」を主宰。シンセサイザーの構築と開発にある文化を記録し、データベース化する「Synthesia.id」プロジェクトを行っている。
リンタン・ラディティヤ 公式Webサイト
「Synthesia.id」プロジェクト 公式Webサイト

ジュリアン・ロス(研究者、キュレーター)[オランダ]
アムステルダムを拠点に、研究者、キュレーター、ライターとして活動。ロッテルダム国際映画祭のプログラマーであり、ライデン大学アーツ・イン・ソサエティセンター助教を務める。キュレーションした映像プログラムは、これまでにテート・モダンやシカゴ美術館、クンストハル美術館、BOZAR Centre for Fine Arts(ブリュッセル)、Eye Filmmuseum(アムステルダム)、東京写真美術館、ヤーバ・ブエナ芸術センター(サンフランシスコ)、Anthology Film Archives(ニューヨーク)、Harvard Film Archives、英国映画協会、Light Industryにて上映されている。 近年の共著に、『America:Films from Elsewhere』(The Shoestring Press、2019)、『A Companion to Experimental Film』(Wiley-Blackwell、近日発売)『The Japanese Cinema Book』(BFI 、近日発売)がある。
ジュリアン・ロス 公式Webサイト

Waft Lab(アーティスト・コレクティブ)[インドネシア]
スラバヤを拠点に、DIY精神に基づき、アート、文化、科学、テクノロジーの学際的、横断的な実践に取り組むグループ。2011年より、新しいアイデアの導入と、持続可能な共同ネットワークを構築することを目的に、ワークショップ、ディスカッション、展覧会、フェスティバルなど多岐にわたる活動を展開。エレクトロニック・ミュージックを演奏する「Elektro Work」、 ビデオフェスティバルを実施する「Video Work」、展覧会を開催する「Urban Work」、そして、 ワークショップや共有と議論の場をつくる「No Work」の4つのプロジェクトをベースに活動。最近では、「No Work」プロジェクトに焦点を合わせ、より公共的なニーズに応えるための新しい方法の開発と探求を続けている。
Waft Lab 公式 Webサイト

本事業はbeyond2020の認証事業です。