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「線がうすい」

こんにちは。インドネシア南スラウェシ州マカッサル市に派遣されていました、山本美穂です。マカッサルって響き、どことなく強そうじゃないですか?

街中の猿のようなオブジェの写真
ドライブ中突如現れた像。

「線がうすい。」これは私がインドネシアで暮らしていて体感したことです。場所について、ものについて、時間について、人について。

まず、場所について。

職員室の写真
職員室にヨガのプロモーションが来た日

これは、学校の職員室の様子です。日本の職場ではこれは誰の机、誰のものとはっきりしていることが多いですが、私の派遣校は明確な区分がありません。大体○○先生はこの辺かな、という感覚です。ちなみに椅子は全員分ないので、職員会議の際は1つの椅子に2人で座ることもしばしば。その状態で2時間ほど会議をするので、思わぬ筋肉が鍛えられます。

次に、時間について。インドネシアはジャムカレット(ゴム時間=時間が伸び縮みする)と言われますが、確かに思い出せる限り、時間通りに皆が集まったことはありません(笑)。私は時間通りに動く=これは誰のための時間/ 1人で使う時間と明確に区切っているから、と捉えました。その線がうすくなっても、不快に感じることはありませんでした。時間通りに集まらなくても、いる人だけでどうにかなるものです。

最後に、人について。6カ月間いわば身寄りのない状態で暮らしたわけですが、寂しさを感じたことはただの一度もありませんでした。一緒に働く先生の実家の帰省や結婚式など、様々な生活の場に混ぜてもらえたからです。これは私が行くべきではないかなと戸惑っても、インドネシアの方は受け入れてくれます。この場は誰で構成される、という線がうすいように感じました。

浴衣を着て参加した結婚式での写真
CP(一緒に日本語の授業を行うカウンターパートの先生)の要望により浴衣で臨んだ結婚式。派遣中、合計で6つの結婚式に呼んでもらった。
先生の実家があるトラジャで撮影した写真
年末にはCPの実家への帰省に連れて行ってもらった。場所は独自の風習が色濃く残るトラジャ。派遣地から車で10時間ほどで到着した。

6か月の派遣を振り返って、本当にいい時間だったと思います。役割をもってコミュニティの中に入れてもらいながら、売上などを上げることは求められていないので、じっくりと現地の「場」を眺めることができました。どんなことでも、おもしろがれます。これも日本語パートナーズの魅力ではないでしょうか。

小さな水槽に入った魚の写真
CPの先生が飼い始めた魚。名前はみほ(私の名前)1、みほ2、みほ3、みほ4……だそう。
モスクの写真
家にはモスクが隣接していた。自分の部屋から撮影。
Writer
インドネシア 南スラウェシ州
山本 美穂さん

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