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見て聞いて経験して、日本に持ち帰るものを蓄えていきたい - “日本語パートナーズ” タイ5期 小成舞さん 4か月目の活動報告

タイ

国が違えば常識やマナーも違うと、異文化を受け止めている

――ところで、小成さんは学校からソンテウ(小型トラックの荷台を利用した乗合いバス)で約15分の場所に建つアパートで生活していますが、暮らしぶりについても聞いてみました。初めての海外生活に、当初は不自由を感じることもあったのではないでしょうか。

「アパートは意外と広くてきれいです。家具や電化製品は備え付けで、調理器具は前任の“日本語パートナーズ”が置いていってくれたIHクッキングヒーターなどがありました。でも使い方がわからなくて、最初の1か月は自炊ができなかったんです。お昼は学校の食堂で食べたり、先生たちに学校近くのお店に連れて行ってもらったり。夜は電子レンジや電気ポットでできる簡単なご飯や、昼休みに余分に買っておいた学食、アパートから徒歩10分のコンビニで買ってきた冷凍食品を食べていました。

タイ料理は最初、独特の甘さに馴染めず、あまり口に合わなかったですね。お店のカウンターに置いてあるナンプラーや唐辛子で自分好みの味にすることを教えてもってからはおいしく食べていますが、慣れるまでに時間がかかってしまって。タイ料理は野菜が少ないので、自炊ができるようになるまでに吹き出物ができるなど体調に変化があって、ストレスの原因になりました」

―― 食べ慣れない料理や外食が中心の食生活が続くと、栄養のバランスが崩れがちになるのも無理もないかもしれません。

「今は自炊をしているので、栄養もちゃんととれているし体調も戻りました。食材はタクシーで10~15分のところにあるスーパーで買うことが多いです。そこで手に入らない場合はタクシーやバス、BTS(電車)を乗り継いで日系のデパートまで買いに行きます。アパートの周辺に市場があるんですけど、衛生的かどうか判断がつかなくて、なかなか利用できません。乗り物を利用しないと買い物に行けないことが、少し不便ではありますね」


通勤に利用しているというソンテウは、タイの一般的な交通手段。

小成さんが住むアパートの周辺の風景。

―― 利便性もそうですが、習慣や常識なども国によって違います。海外生活の中で、異文化に多かれ少なかれストレスを感じる人もいるようですが……。

「電車内で周りを気にせず電話で話す人が多いなど、日本とのマナーの違いにストレスを感じることも確かにあります。でも最近は、国が違えば常識も違うと、少しずつ受け止められるようになってきました。

タイの人々には親しみを感じています。こちらが困っていると『大丈夫?』と助けてくれる、親切な人が多いです。アパートの大家さんも、とても面倒見がよくて。毎朝、私が出かける時に『サワッディーカー』の挨拶と共に話しかけてくれるんです。

それから、ワン先生には生活面でもいろいろお世話になっています。私がアパートに入居する前に、部屋をきれいに整えてくださったのもワン先生です。何か困ったことが発生した時は、公私にわたって助けてもらっています」

―― そのワン先生はこう言っています。

「遠慮されることも多いですし、おせっかいかもしれませんが、私はどんどんお手伝いします。“日本語パートナーズ”とは、授業中だけでなく学校外でもいい関係を築きたいですから。そのためには私たち現地の教員が、“日本語パートナーズ”をいろいろな面でフォローすることが大切だと思います」

―― ワン先生との出会いは小成さんにとってきっと、大きな財産になるに違いありません。

タイの歴史や文化に触れ、日本に向けてSNSで積極的に情報発信

――“日本語パートナーズ”として活動を始めて3か月(8月時点)が経ち、「生活のリズムが整って気持ちにも余裕ができてきた」と話す小成さん。タクシーに乗ったり買い物をしたりするのに支障がない程度の会話ができるようになりましたが、タイ語の文法を学ぶため8月から語学学校に通い始めたといいます。

現地語の習得はもちろんのこと、タイの文化に触れることも海外で見聞を広めたい小成さんにとっては大切なはずです。

「生徒が日本語を話す機会を作るために、文化紹介の時間に『おすすめの観光地』『ろうそく祭り』などのテーマを与えて質問するんですが、生徒の日本語をチェックしながら、私もタイの文化について学ばせてもらっています。

学校行事で、近くにあるお寺のろうそく祭りを体験しました。写真や動画を撮ってFacebookに投稿すると、友人や知人が『タイの文化って面白いね』『次のレポートも楽しみ』とコメントを返してくれて。タイの文化についてのレポートをSNSで発信することで、タイや“日本語パートナーズ”に関心を寄せてくれる人を増やせたらいいなと思います」


―― バンコクの他の学校に派遣されている同期の“日本語パートナーズ”たちと歴史的な名所を巡り、そこで得た知識や情報もSNSで発信しているそうです。

「8月の連休にバスで片道11時間かけて古都のスコータイ(バンコクから北へ約440km)に行き、歴史公園と歴史資料館を訪れました。他の“日本語パートナーズ”と一緒に巡ると意見交換ができるので、タイの歴史や文化についてより深く考えることができます」

――“日本語パートナーズ”の活動を終えた後は、再び教職の道を目指すといいます。残り半年のタイ滞在で、日本の教育現場で生かせる経験を積み上げていくことでしょう。

「日本に持ち帰るものをどんどん作っていきたいですね。積極的に見て聞いて経験しないと発見もないし知識も増えませんから、学ぶ姿勢を忘れず、いろいろ吸収して蓄えていきたいと思います」


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