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生徒の気持ちが良く分かる~ベトナム語と私~

日本語パートナーズ(NP)である私の普段の授業での役割は、主に「発音」、「板書」、「机間巡視」の3つでした。そして、1つのクラスに対して、月に1度のペースで文化紹介を行っていました。

授業中の写真
黒板に書いた言葉で発音の練習をしている様子
日本語が書かれた黒板の写真
板書の際は「大きく、見やすい字を丁寧に書く」を心掛けた
授業の写真
机間巡視は生徒とコミュニケーションを取ることが出来る貴重な時間

派遣校での活動は、どれも思い出深いです。しかし、数カ月経った今でもその時のことを鮮明に思い出す授業があります。それは8年生(中学2年生)の5課の授業です。

新幹線やお祭り、雪かきの写真が表紙にデザインされている本の写真
8年生用の日本語の教科書
教科書の本文の写真
5課は博物館を取り扱った課

その日は新しい単元に入り、最初に新しい単語を勉強しました。いつもであれば、最初にNPである私が新出単語を発音し、生徒が復唱→生徒のみで発音→暗記→NPの日本語を聞いて、生徒がベトナム語で書くという流れでした。しかし、この日は、カウンターパート(CP)からの提案で、急遽、1つ活動を追加することになりました。それは、「NPが新出単語をベトナム語で言い、生徒が意味を日本語で答える」という活動でした。

写真
おこわ屋さんの看板の中の声調
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カフェのメニューにもたくさんの声調が
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アイスラテを注文したつもりが上手く伝わっておらず、ホットに
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お店の人に何度も聞き返され、やっと注文できたbún trộn(汁なしの麺料理)

私はベトナム語の発音が苦手な為、「自分の拙い発音を生徒に聞かせるのは恥ずかしい」、「上手く発音出来なかったらどうしよう」と緊張してしまいました。その一方で、生徒のことを考え、「もしかしたら、生徒たちも日本語を発音する時、今の私と同じような気持ちになっているのではないか」と思いました。

緊張しながらも、単語をベトナム語で発音していきました。発音する度に、生徒たちは「おー」と盛り上がってくれ、その意味を日本語で答えてくれました。まず、きちんと伝わったことが嬉しかったです。さらに、活動が終わった後にCPの先生が「(発音が)とっても上手です」と、言って下さったことも本当に嬉しかったです。褒められるとこんなにも嬉しいのだと実感しました。

教科書の写真
これらの単語をベトナム語で発音した。

生徒としての緊張感、自分の言語が相手に伝わる、褒められる喜びを私に気づかせてくれたこの授業は忘れがたいものとなりました。

Writer
ベトナム ハノイ
安部 祥子さん

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